名前が示すように、他の樹木との競合を避けて選んだのが急峻な岩場だったのでしょうか。それゆえ、あまり大きくはなれない樹木とみました。ちなみにイワシデは別名コシデとも言うようですが、アカシデもコシデというようなので、コシデと言う場合は注意が必要かと思います。

　このイワシデは香春岳三ノ岳(508m)岩場コースで撮ったものです。この三ノ岳はおにぎり状のポッコリした山で、北側から登る岩場コースは初心者には少しデンジャラスなコースです。ちなみに炭坑節の一節に
「♪ ひと山、ふた山、み山超え、奥に咲いたる藪椿・・・」
というのがありますが、これはこの山々を歌ったものとされており、全山石灰岩で出来ています。ただし、一ノ岳は石灰岩採掘で台形状になっており、山の形態はすでに消失しています。

雌花は枝の先端に付きます。