ランシンボク(爛心木) 別名
カイノキ(楷の木)
ウルシ科 ランシンボク(カイノキ)属 雌雄異株 落葉高木 花期;3〜4月
雄木
学名:Pistacia chinensis
PHOTO '20・4・8
紅葉がきれいで有名な中国、台湾、ヒィリピン原産のウルシ科の樹木です。日本に入ってきたのは大正四年(1915年)と比較的新しいようです。色々な名前を持つ木のようで、例えばランシンボク(爛心木)、オウレンボク(黄連木)、トネリバハゼノキ、トネリコバハゼなどです。また、中国の曲阜にある孔子廟に植えられていて有名なのだそうで、牧野富太郎博士はクシノキ(孔子の木)と提唱していたようです。
中国ではかつて進士に及第した者にはこの樹で作った笏を授けたのだそうで、学問の聖木とされているそうです。ちなみに孔子廟の楷の木は弟子の子貢が植えたと伝えられているそうです。
雄花(未開花状態)
PHOTO '20・4・8
(開花状態)
(オンマウスで花の拡大画像に切り替わります)
PHOTO '20・4・16
青葉
PHOTO '19・7・23
我家の近くの森林公園に植栽のものです。雌花は雄花ほどは目立たないようですので、雄木でよかったのかも知れません。開園が1997年、花が咲いたのに気がついたのは2013年です。2020年になって名前が分かりました。幹回りの太さからみて、成長が遅い木のように感じます。葉は羽状複葉ですが、殆どが偶数羽状複葉の中、ほんのわずかだけ、奇数羽状複葉が混在するという変わった木です。
偶数羽状複葉 & 奇数羽状複葉
ちなみに、爛心木の "爛" は「腐爛(乱)」からも分かるように、腐ってただれるという意味があります。老木になると幹が腐って空洞ができることが多く、芯が腐爛する木という意味からランシンボクとなっているようです(台湾)。なお、中国では "黄連木" や "楷樹" が使われているようです。
紅葉
PHOTO '19・12・29
平地でもよく紅葉するのが特徴のようですが、赤〜黄色に紅葉し、赤か黄色かは個体差があるようです。昼と夜の気温差がもっとあれば、もう少し赤に発色するのかも知れません。
幹
PHOTO '13.4.8(植栽;1997年)
PHOTO '20.6.30
植えてから少なくとも16年、23年以上は経っていると思いますが、幹はそれほど太くはなっていません。成長の遅い木のように感じます。