夏も盛りを過ぎると、草原にはオミナエシが目立つようになります。秋の七草にもあげられているように、秋を代表する野草でもあります。好きな方もいらっしゃるようで、栽培もされていますが、正直なところをいえば、それほど綺麗な花とは思いません。
でも、"おみな"は女性を指し、"えし(へし)"は古語のへし(圧し)ということで、「美女を圧倒するほど美しい」というのが名前の由来という説もあります。美女の基準も昔と今とではかなり異なるということでしょうか。そのほか名前の由来には、黄色い小花が粟飯(あわめし)の粟つぶに似ていることから、粟飯の別名であった女飯(おみなめし)が転じたとする説もあります。ちなみに『女郎花』という漢字が使われるようになったのは、平安時代からだと言われているようです。"女郎"とは今ではあまりいい意味では使われませんが、本来は貴族の夫人や令嬢を意味する言葉だったとのことです。
オミナエシ(女郎花)によく似た花で、白い花をつける
オトコエシ(男郎花)がありますが、その名前の由来もまた男飯という白飯にあるようです。