愛猫レオの話
こいつが我が家にやってきたのは、多分、2009年4月だったと思います。
当時は毛が真っ白だったので、男の子だということもあって "レオ" と名づけたのでした。お察しの通りこれは「ジャングル大帝レオ」からきています。しかし成長するにしたがってだんだん茶色っぽくなり、今では御覧の通り薄茶色になってしまいました。
我家は以前、
野良を可愛がっていたくらいですから、家族全員が猫好きではあったのですが、当初は猫に限らず生き物を飼う気なんぞまったくなかったのです。だって、飼う以上はしっかりと最後まで面倒みないといけないですから。それがどうして飼うはめになったのでしょうか。
実は、連れて来たのは長男なのです。我が家は猫好きだということを何かの拍子にしゃべっていたのでしょう、ある日職場で子猫を貰ってくれないかと打診されたのです。度重なる打診にも3か月ほどは断っていたのですが、多分その間、息子は煮え切らない返事をしていたのだと思います。しかしとうとう、ある日、"一週間ばかり預かって欲しいと言われた" と言って連れて帰ってきたのです。一瞬、やばいとは思ったのですが、そのくらいならばと世話をすることになったのです。しかし、案の定、情がついてしまい、その日以来この猫が元の家に帰ることはありませんでした。
ところで、この猫の暴れ方は尋常ではありませんでした。襖や障子はあっという間にまるで時代劇に出てくる荒れ寺のような状態になり、壁はその端の方を抱え込むようにして駆け登るためにその部分の壁紙はまるで下ろし金のようになってしまいました。猫のことですので言って聞くはずもなく、大きくなったら収まるだろうとかなりのあいだ、あることが起きるまで荒れ放題のままにしておきました。そのあることとは、実はそのような状態のところに突然長男が彼女を連れてきたのです。その彼女、今は長男の嫁となっていますが、多分、超ビックリしたと思います。私もこれじゃあ余りにも失礼だと思い、後日障子と襖を張り替えたのですが、案の定、次に来たときには更にビックリしていました。
私が小さいころ田舎では、猫は犬と違って家の内と外とを自由に出入りするのが普通でした。もし、これから猫を飼おうかと思っている方が居りましたらそれなりの覚悟が必要だということを言っておきたいと思います。